Honey Love


クローゼットの隙間から、ピンク色のリボンが出てるっ!

俺としたことが……っ。


ここで急にどぎまぎ焦ったら、逆に怪しい。


ここは、あえて笑顔で。


笑顔で笑顔で……さらっと。



「実は、姪っ子が今年、小学生になるんだ」

入学祝いってとこかな。


「そっかぁ。おめでとう」


――いつか、会ってみたいな
女の子?

そう微笑む瑠璃に、心がチクッと痛んだ。


確かに、姪っ子がいるのは事実。


これは近々、“本物の”入学祝いを買いに行かないと。



「女の子だよ。俺に懐いてくれててさ」

「そっかぁ」


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