Honey Love
「おじゃまします」
ホワイトデー、当日。
家に遊びに来てくれた瑠璃を、部屋へと案内する。
今日の瑠璃の格好は、白いシフォンのワンピース。
胸元には、赤や黄色、オレンジ色の春らしい配色の刺繍の花が散りばめられている。
髪型は、片耳だけ掛けた髪に編み込みがしてあり、
編み込んだ先端、先っぽを赤いリボンで無造作に結んであって。
「可愛い」
「……っ」
部屋のドアを閉めた瞬間
抑え切れずに後ろから瑠璃を抱きしめた。
「ありが、と…」
――凜久の前では、いつだって
可愛くいたいの。
そう、ぽそっと呟いた瑠璃。
ああー……ヤバい。
なんか最近、瑠璃がやけに可愛く見えてしょうがない。
瑠璃依存症を発症中かも。