Honey Love


「ありがとうございました~」

小さな、オレンジ色の袋を抱えた女の子。

あの中に入っているものをボクは知っている。


だってここから見えるんだもの、レジが。


見事にお買い上げされていったのは、ボクの仲間……ヒヨコくん。

壁から突き出た長いフックに、ずらーっと吊されるのは

クマのボク

隣のウサギ


そのまた隣の……ヒヨコくん。


クマのボクとウサギの、柔らかくて短い毛並みと違って

ヒヨコくんの毛は、ふわふわしていて、ボクたちよりも長い。

そして、ぷっくり突き出た柔らかいくちばし。



『何なに~?今ってヒヨコブームなの?』


< 63 / 208 >

この作品をシェア

pagetop