Honey Love


布団をペリッと剥がせば、やっと頭が覚醒して来たのか……瑠璃の顔が赤く染まり始める。



「隙ありっ」

チュッと、ピンク色の唇にキスを落とすとカフェオレの味がした。



――…あ、そうだ。

もうそろそろ
……聞いてもいいよね?


ずっと、知りたかったことがあったんだ。


相変わらず顔を赤くさせたままの瑠璃の上に乗ったまま

僕は消しゴムに書かれた名前について、聞いてみることにした。



夏休みに偶然見てしまった、瑠璃の消しゴム。

包まれた紙が少しずれ、そこから覗く“ン ”の文字。


凜って字が
書かれてるって信じたい。

僕の名前が書かれてる、ってね。


< 73 / 208 >

この作品をシェア

pagetop