Honey Love
布団をペリッと剥がせば、やっと頭が覚醒して来たのか……瑠璃の顔が赤く染まり始める。
「隙ありっ」
チュッと、ピンク色の唇にキスを落とすとカフェオレの味がした。
――…あ、そうだ。
もうそろそろ
……聞いてもいいよね?
ずっと、知りたかったことがあったんだ。
相変わらず顔を赤くさせたままの瑠璃の上に乗ったまま
僕は消しゴムに書かれた名前について、聞いてみることにした。
夏休みに偶然見てしまった、瑠璃の消しゴム。
包まれた紙が少しずれ、そこから覗く“ン ”の文字。
凜って字が
書かれてるって信じたい。
僕の名前が書かれてる、ってね。