Honey Love
瑠璃の甘い声を聞く余裕もなくて
カラダを貫くような、今まで感じたことのない感覚に包まれて。
「凜久……、凜久っ」
まだ目も開かない赤ちゃんのような瑠璃が、両手を宙にさ迷わせて
初めての感覚に戸惑ってしまわないように
迷ってしまわないように……
「――…、瑠璃」
瑠璃の両手が、やがて僕を見つけて首に巻きつくのを感じながら
温かい光を目指すように
ふたり
どこまでも駆け抜けていった。
どうかぴったり重なるココロは
そのままで…―――。