Honey Love
凜久のことを好きって思っていた女の子は、必ずいたはず。
なのに私は――、いつも凜久に甘えてばかりで……
凜久がそばにいればそれでいいっていう甘い考えだったんだ。
『彼女の座、引きずり落としてやる!』
戦いを挑まれたなら、正々堂々と勝負する。
相手が“誰”だろうと、“好き”な気持ちは消せないから。
空ちゃんの、凜久を想うキモチと真剣に真っ向から向き合う為に。
「私――、戦う」
「え?」
抱きしめられていた腕をスルリと解いてスクッと立ち上がる。
いざ、決戦の時。
――…カーンッ!
戦いの始まりを示す、金色のコングが乾いた音を鳴らした。