夏と秋の間で・乙


 だけど・・・・・・・・・そんなもの、例えなくても、私は歩一人さえ手に入ればそれだけでよかったのに・・・・・・。



 だけど、そんな大切なものがなくなった瞬間、色んなことがどうでも良くなった。



 だから、今までどうでも良いと思っていた男とも付き合った。



 どうでも良かったのだ。



 付き合った男性はみんな、私に惚れているというだけあって、優しかったし、誠意を尽くしてくれた。



 好きって言われるのは嬉しかったし、私もそれに答えて相手の男性を好きになろうと一生懸命努力した。



 そうすることで・・・・本当に大切だった彼を忘れられると思ったから・・・。



 だけど・・・生まれたときから一緒だった男というのは簡単には消えてくれない。



 私は、新しい男を作っては別れ、作っては別れを繰り返した。



 コレでも男は選んでいたつもりだ。



 遊びで寄ってくる男はもちろん願い下げ。



 本気で私のことを愛してくれる人だけと付き合ったのだ。



 だけど・・・・・・・それでもダメだった・・・・・・・・。



 あいつは、簡単には消えてくれそうにはない。



 くそっ・・・誰だよ?女は男に比べて切り替えが早いなんてほざいたヤツは?


< 103 / 147 >

この作品をシェア

pagetop