夏と秋の間で・乙
「ごめん。」
「いいよ、あやまらないで良いってば・・・。」
だけど、サンマは静かに自分に寄りそう。
「サンマ?」
あまりに大胆な行動に驚いた声が上がる。
「ごめん、分かっているけど・・・少しだけこうさせて・・・。」
その泣きそうな声に望巳が文句を言えるはずもなかった。
そして、最後に亜紀は本当に小さな声で・・・。
「好きだったよ・・・望巳・・・。」
確実に聞こえる声で、小さく・・・本当に小さくつぶやいた。
あぁ、俺も好きだったよ・・・サンマ・・・。