夏と秋の間で・乙
そんなコトを考えながら、車の横を通り過ぎると、隣の家の方から聞きなれた声が聞こえる。
「ごめ~ん。おまたせ。」
・・・・早月なのはだ。
朝から高いテンションと明るい笑顔を振りまき、一目散に向かうのは・・・・・日産のスカイライン・・・。
・・・・どういうことだろうか?
なんとなく、望巳はその光景から目が離せなくなった。
「全然大丈夫だよなのはちゃん。俺も今来たところだしさ。」
なのはが近づくと、マジックミラーになっていたスカイラインの窓が開いて、一人の好青年が顔を出す。
金髪の短髪に垂れた目。おまけにこの時間だというのに、ラフな私服。
年齢は自分と大差がないように見える。
良く見ても大学生。下手をすればフリーター。
・・・・・というコトは、この車は親の金か・・・・・・・・・・・。
一瞬、望巳はスカイラインの男に殺意を覚えた。