夏と秋の間で・乙


「いや・・・っていうか、ほら、テスト終われば暇だろう?だったら、せっかくだからどこか遊びに行こうって・・・ソレだけの話だよ。」



 何で焦ってんだろう?俺・・・。



「本当に?」



「本当だよ。んじゃ良いよ。悪かったよ。誘った俺が悪かったよ。」



 そもそも、どうしてサンマを誘ってどこかに遊びに行こうかと思ったのか。



 こんな反応するんだったら、誘わなければ良かった。



「ハイハイ、すねないの。土曜日で良い?」



「え?あ・・・いや、無理して行かなくても・・・。」



 行きたくないんじゃなかったのか?



「そうじゃなくて、私が行きたいんだよ。行こうよ。遊園地。」



 サンマが隣にしゃがみこんで自分を見つめる。



 あれ?・・・・・・・・・・・・こいつ、こんなに可愛かったっけ?・・・。



「そうだな・・・テストが終わったら・・・って遊園地で良いのかよ?」



 あれは、ものの弾みで言っただけで、別に遊園地じゃなくても、いつものようにゲーセンでも・・・。


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