俺のためにベルは鳴る
ひとりじゃない。



見守ってくれる人がいるって…



なんかいいな。



まさに勇気100倍って感じ?



サンキュ!!



篤志っ!!



笑顔の親友に見守られ、クルッと踵を返した先には、



2体の狛犬に護られるように建つボロっちぃ社。



その中心…少し傾いた鐘の下には、これまたボロっちぃ木製の賽銭箱。



「入れ。」



ただまっすぐ、賽銭箱だけを見つめながら手の中の小石をギュッと握りしめた俺は、



ゆっくりと目を瞑ると、



気持ちを落ち着かせるように何度も何度も深呼吸した。

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