俺のためにベルは鳴る
頭を抱え、呆れたように大きなため息をつく篤志のすぐ隣には、



ニコニコ笑顔の篤志の彼女…紗耶と、



引きつった笑みを浮かべるマリアの姿。



俺は誰ということもなく指差すと、キョロキョロしながら口をパクつかせた。



えと…



どーして…



でも、その言葉が俺の口から出る前に…



「逃がさねぇぞ。クソガキ共。」



「ヒィッ!!」



突然、ガシッと肩を掴まれ、あっさりと捕まってしまった俺…いや、俺と篤志は、



ジングルベル…なんてもってのほかっ!!



年に一度の楽しい楽しいクリスマスイブを、



クソ神主のくどくどうるせー説教を聞きながら、過ごすハメとなってしまった…。

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