俺のためにベルは鳴る
「はぁ…マジかよ…。結局、神頼み…って、お前、どんだけヘタレなんだよ…」



鳥居にもたれかかりながら呆れたように大きなため息をつく篤志。



「そーだよ。どーせ俺は神様に頼まなきゃ、まともに告白さえ出来ねぇ、ダメダメヘタレヤローなんだよ。」



「おっ!!わかってんじゃん!!晴矢くんっ!!いくらヘタレでも、その潔さ…オトコマエだねぇ!!カッコイイっ!!」



「………。」



でも俺は、ケラケラ茶化す親友を横目に、足元に落ちていた小石を拾い上げ、



グッと握りしめると、



なんとでも言うがいい、親友よ。



それでも俺は、この一投に全てを賭ける。



ただ真っ直ぐ、



賽銭箱だけを見つめた。

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