タレントアビリティ
カツン、と。添の左の窓に、何かがぶつかった音がした。
そしてそちらをちらりと見る。赤いものが見えた。人柄のような。いや、人柄そのものがトンカチを持って、窓をぶち破ろうとしている光景。
「……マジ?」
万との言葉を思い出した。確かに自分はトラブル体質で、能恵絡みのトラブルは特に多いんだろう、確かに。
教室がざわめき始める。赤い人柄がトンカチを振りかぶる。呆気なくガラスは割れて、添の隣に散らばって。
「授業中に済まないね……。しかし急用なもので、なのに校長が通してくれなくて、だからこちらから直接お邪魔するよ」
完全に立ち尽くすクラスメート達に、赤羽要は言った。
そしてそちらをちらりと見る。赤いものが見えた。人柄のような。いや、人柄そのものがトンカチを持って、窓をぶち破ろうとしている光景。
「……マジ?」
万との言葉を思い出した。確かに自分はトラブル体質で、能恵絡みのトラブルは特に多いんだろう、確かに。
教室がざわめき始める。赤い人柄がトンカチを振りかぶる。呆気なくガラスは割れて、添の隣に散らばって。
「授業中に済まないね……。しかし急用なもので、なのに校長が通してくれなくて、だからこちらから直接お邪魔するよ」
完全に立ち尽くすクラスメート達に、赤羽要は言った。