Rain
そんな梅雨の終わり頃、あたしは仕事が終わると浅田店長にご飯に誘われ、2人で食事に行くことになる───



浅田店長はカッコイイ。
女としても、人としても。

すごいアツい人で、服の話になると何時間も時間を忘れて話す。


あたしのこともいつも可愛がってくれていた。



だからあたしにとってはお姉ちゃんみたいな…そんな存在だった。












『知香さぁ、最近なんかあった?』



ビールを飲みながら、浅田店長はあたしをジッと見ていた。


でた!!!
店長の直感…。





あたしは何故か浅田店長に見透かされてる。

何かあればいつも…気付いてくれてた。







『なんもないですよ』

『嘘言いなやぁー最近なんか変やん。仕事中も上の空やしいつもため息ついて。おかしいなぁと思っててん』






やっぱりこの人に隠し事は通じないな…




『やっぱり店長の直感はすごいや…あのね、あたし…最近ちょっと色々あっ』



『知香ちゃん!?』



あたしが店長に話し始めた時、近くのテーブルから名前を呼ばれた。







えっ?

ウソ……


そこにいたのは、まさかまさかの聖夜くんだった。
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