Rain
『遠藤家どこ?』

『あたし?谷六やけど』

『真逆やなぁ。俺大正やねん。あっ聖夜お前上本町やろ?方向一緒やし送ってったってや』

『おぉ、えーよ。でもお前俺が送りオオカミなっても知らんぞ』



『ははっ、お前いらんことすんなよー遠藤なんかされたら言ってこいよ!?あ、これ俺の名刺。番号ものってるから』

『あ…りがと』





帰り際、陸からそうやって名刺を貰った。





『ほんな、俺帰るわ。お疲れさーん』

『おぉーまたあさってなぁ』







陸は手を振りながら足早に帰っていった。

それからあたし達は二人でタクシーが拾える大通りまで歩いていった。





『何であさってなん?』

『ん?明日は仕事が休みやからやで』

『そ、っか…』








二人きりになると少し言葉がつまる。

緊張ってゆうか…
そんな感じ。
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