Rain
『何食うー?』


聖夜くんはメニューを見ながら適当に頼んでくれてあたし達はゆっくり飲み始めた。





なんだか緊張する。

どうすればいいんだろ。



あたしはいつ切り出そうかと考えていた。



“彼女”とのことを──






でもタイミングもつかめず、一時間たっても聞けないままだった。




『知香ちゃん大丈夫?疲れた?仕事』


聖夜くんはそんなあたしに気付くわけもなく、いつもの笑顔でそう聞いてくる。




だからずるいってば。

その顔は…。
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