Rain
『ちょっと待ってや、むしがよすぎひん?』

『じゃあ…最後に一つだけ聞いてくれ。聖夜くんを、あの子を香織に貸してくれへんか?』

『…っ!!』




絶句だった。

頭が狂ってるんじゃないかと思った。




『いい加減にしてよ!またあたしの幸せ壊す気?もううんざりやわ!』



あたしは大声でそう叫びながら電話を切った。


こっちまで頭がおかしくなりそうだった。




あたしは近くにあったぬいぐるみやリモコンをクローゼットに向かって思いっきり投げつけた。


リモコンは二つに割れて壊れてしまった…。






貸してくれ?

聖夜は物じゃない…

なに考えてんのよ…
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