Rain
『今ね、二ヶ月だから次の診察は一ヶ月後。5ヶ月か6ヶ月くらいまでは月一回の検診でいいから。あとこれね、安定期に入るまで気をつけることとか書いてあるからよく読んでおいてね』

『あ…はい』



この日、他に何枚かの紙をもらい、あたしは帰り道にゆっくり読みながら帰った。



おなかに
手を当ててみた。


あたし…
赤ちゃんがいるんだ…



どれくらい
小さいんだろ?


どのへんにいるのかな?




実感はないままだったけど、あたしは考えてた。


仕事やめるために浅田店長に報告しないとな…


もちろん産む気だった。


聖夜にも…言わなきゃ。

何て言うだろ。




喜ぶかな?

困った顔したらどうしよう…



お父さんは…
何て言うだろ?


この子はみんなに愛されるのかな…




あたしは妊娠したことで不思議と命の重みを実感していた。
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