Rain
『面会時間もうすぐ終わりですので』


看護婦さんがそう言って病室を回りにきた。


もう時間なんや…

聖夜と一緒にいる時間はいくらあっても足りなかった。




『また明日来るな』


そう言って聖夜は帰っていった。






あ…
もし検査したりしたらまた病院生活のびるなぁ…

早く家に帰りたい…







『遠藤さーん、検温ですよ』


看護婦さんは朝からやたらと声がでかい。


あたしは朝が弱いから、その声が毎朝少し辛かった。




看護婦さんの後ろにはお父さんの姿も見えた。


簡単な検査の説明が始まり、あたしはちょっとびびった。
< 272 / 282 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop