Rain
『じゃあ帰るわ』


『うん。また電話するわ。また遊んでな』




あたしは車からおりた。


冷たい雨が肩にかかる。


聖夜くんはクラクションを鳴らして走り去っていった。





あたし多分変やった。


すぐマンションに入ればいいのに見えなくなるまで見送ったりして。


キライな雨の中、傘をさして…。




大雨は痛かった。


傘をさしていても濡れてた。




あたし何を思ったんやろう。



傘を閉じて雨に打たれてた。



多分…涙でそうやったんかも。




聖夜くんに惹かれ始めてる自分に気付いたから。



あかんって自分にストップかけたかった。
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