Rain
『あーーーっ!!!!!』
あたしは自分でも久しぶりにこんなに大きな声を出したように思う。
『え?なに!?って…あっ!!お前もしかして遠藤!?』
『ってゆうか陸!?』
『えっ?この子陸の知り合いなん!?』
『あ、まぁ…知り合いもなにも、こいつとは幼稚園から中学の二年までずっと一緒やったし。なっ♪遠藤♪』
藤本 陸とは―――
地元が同じだった。
陸が中学二年の秋に転校するまでは。
『転校してからやから何年ぶりなんやろ?五年ぶりぐらいやな?てか遠藤めっちゃ変わっててびっくりしたわ…』
『そうかな?』
『へぇーっなんかお前らすげぇな!!運命の再会みたいやん♪ちなみに俺は陸の同僚の七原聖夜です!よろしく!』
この時にあたし達…
出会わんかったらよかったのにね。
ちょっと陸をうらむよ、あたし。
陸に再会しなかったらあいつと…
聖夜と会わなくてすんだのに…って。