Rain
あたしが可哀想?

そうさせたのは自分達なくせに…





『ばかにせんといてよ!!あんたらと一緒に住むくらいならホームレスなった方がマシやわ!!生活費…それだけ払って。一人でやっていくから』




あたしが強い口調でそう言うと、お父さんはびっくりしていた。






その時…
一人の女の子が勝手に家にあがりこんできた。



『お父さんもういいやん。帰ろう、話してもムダやで』






初めて会ったその女の子。
それはお父さんのもう一人の娘だった。




綺麗な子だった。

不思議なくらい透明感があって。






でも、あたしにとってはあたしの幸せを壊した奴。

はらわたが煮えくり返るような感じだった。











運命って皮肉だよね…


まさか…


そんなことこの時のあたしには全く予想もできなかった。





運命があるとすれば神様?

あたしはあなたを恨みます。

どうしてあたしに辛い試練ばかり与えるんですか?


あたしにいつも…雨ばかり降らす。




大事な人を…奪っていく。





でももう…心にさせる傘はなかった。
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