朝陽のもっと向こう側
コンサート会場前。

そばにあった自販機で飲み物を買った後、
僕は芝生に腰を下ろした。
そして僕は下を向き、いくつか考え事をしていた。

どうして僕はこんなところに来てしまったんだろう。
彼の歌を聞いて、僕は何を思ったんだ?

僕は、彼にいったい何を見たんだろう。

答えが出なかった。

・・・

・・・

??「こんなところで何をしているの?」

あゆむ「え?」

顔を上げた時に見たもの、それは・・・

美緒「どうしたの?」

あゆむ「美緒・・・? どうしてここに?」

病院から出られないはずじゃ?

楓「あの~・・・一応、私もいるんですけど・・・見えてない?」

あゆむ「あ・・・楓さん」

美緒の数歩後ろに楓さんがいた。
付き添いだろう。
それなら少しは納得できる。

美緒「楓さんと一緒にコンサートに来たんだけど・・・始まっているみたいね」

そう言って美緒は、僕の横に座った。

美緒「あの、楓さん・・・」

楓「うん、いいよ。 先に中に行っているから」

美緒「うん、ごめんね」

美緒がそう言った後、楓さんは微笑んで会場に入っていった。
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