朝陽のもっと向こう側
昼休み。

尚人「お~い、あゆむ。 昼飯にするべ~」

机に弁当を広げていたところに尚人がやってくる。

あゆむ「あれ? そういえば今日、慎二は?」

慎二は隣のクラスだけど、よく一緒に食べている。

尚人「あぁ、さっきメール送ったら、調子悪いらしくて病院行ったんだと」

あゆむ「へぇ、めずらしいな。 慎二が病院なんて」

尚人「そだな~。 気になるならお前も連絡してみろよ」

尚人はそう言いながら、僕の弁当の肉を奪った。

・・・

・・・

放課後。

特に何をするわけでもなく、僕は教室の自分の席に座って外の空を見ていた。

あゆむ「はぁ・・・」

茜色に染まりつつある空を見ながら、僕は溜息をついた。

窓の外、正面玄関から出て行く生徒の波を見ながら、
誰もいなくなった教室で、
いつしか僕は机に伏して眠ってしまっていた。

・・・
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