モラトリアム
「ううん。いらない。なんだか、これ買って、なんて言えないし、買ってもらわなくても、いいんだぁ」
京子はそう言って、
少しだけ、下を向いた。
恥ずかしいのか、
頬がほんのり赤くなっている。
「そっか……まぁ、デート、楽しんできなよ」
アタシはそれ以上、
何も言えなくて、
トレーを片付けた。
京子はそう言って、
少しだけ、下を向いた。
恥ずかしいのか、
頬がほんのり赤くなっている。
「そっか……まぁ、デート、楽しんできなよ」
アタシはそれ以上、
何も言えなくて、
トレーを片付けた。