モラトリアム
「ごめーーん、待った?」


するとギャルたちは、
バツが悪そうにさっさとどこかに行ってしまった。


アタシは腕を放し、
黒髪のアイツを見た。

 
「もっと、強く言えばいいのに」


と言った。


するとアイツは、
キョトン、とした後


「ありがとう」

と笑った。
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