モラトリアム
「いっつも?え?いっつも見てたの?」
「ち・違う!違うけど、アタシ、昨日アンタと目が合ったよ?」
うん。
我ながら嘘が下手だ。
顔が赤くなっているのが分かる。
「昨日?」
「うん。昨日」
手袋を外して、
両手で火照った頬を冷やす。
どうしよう。
“あぁ、あの男の子と歩いてた!”とか、
“いつも渋谷に座ってる!”とか言われたら。
なんかいつも暇みたいじゃない?
ていうか、どうしてアタシが動揺しないといけないのよ。
「ち・違う!違うけど、アタシ、昨日アンタと目が合ったよ?」
うん。
我ながら嘘が下手だ。
顔が赤くなっているのが分かる。
「昨日?」
「うん。昨日」
手袋を外して、
両手で火照った頬を冷やす。
どうしよう。
“あぁ、あの男の子と歩いてた!”とか、
“いつも渋谷に座ってる!”とか言われたら。
なんかいつも暇みたいじゃない?
ていうか、どうしてアタシが動揺しないといけないのよ。