先生は私の青春でした
その頃は先生と全然喋れてなくて、すごく寂しかった。


先生が私との約束を覚えてくれてるのかも心配だった。


「さくらは先生にチケット渡した?」


香織に聞かれた。


演奏会は無料だけど、一応チケットがある。

本当は渡したかったから、いつでも先生に渡せるようにチケットを持ち歩いてたけど、先生に会えなかったし勇気も出なくて渡せないままでいた。


「渡してないよ。香織は松井先生に渡したの?」


「うん。先生に絶対きてほしかったし♪
さくらは谷口先生に渡さなくても良いの?」


「渡したいけど…。」


「だったら絶対渡した方がいいよ。
私も松井先生に渡して、演奏会頑張れるって思ったもん」


「でも迷惑かもしれないし…」


「チケット渡すだけなんだから、迷惑なわくないじゃん!
さくらはいつも考えすぎなんだよ!!」

香織にもそういわれて、迷ったけど、絶対先生に来て欲しかったし先生にチケットを渡す事にした。



先生に、自分が頑張った成果を見てほしかった。
< 121 / 226 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop