先生は私の青春でした
「やりたい事がわからなくて悩む事があるのは大切だと思うけど、お前が受験勉強する意味がわからないからってフリーターになったり受験をやめるのは、俺にはただの逃げにしか思えない。」


先生の言葉が当たっていただけにムカついてしまった。


「別に受験勉強やめるなんて言ってないです…」


「でも、お前の話しを聞いてたらそう感じたけどな。少なくても、最終的に進路を決めたのはお前自身なんだから、少しでも興味があるなら挑戦することも大事だと思う。」


確かに心のどっかで、勉強するのが嫌だからってもうフリーターでも良いやとか思っていた自分がいた。


私は成績も良くないし、担任の先生にも希望する学校は難しいかもしれないって言われていて、勉強する事さえもあきらめていたのかもしれない。


でも、先生はそんな私を見抜いていたんだと思う。


「先生…。」


「やる気がないんなら、もう来るな。そんな奴に勉強教えるつもりないし」


そう言って先生はどこかに行ってしまった。
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