先生は私の青春でした
―昼休み―

二人で先生の所に行った。
先生は自分の机でプリントを作っている最中だった。

「先生♪先生って受験勉強教えてくれるの?」

麻里が話しかけると先生は作業していた手を止めて私達の方を向いた。

「希望者にだけ教えてるよ。お前らもやるか?」

そう言って私達の方を見た時、先生と目があった。

「うん!先生に教えてもらおうと思って先生のとこきたんだ。ねっ♪さくら♪」


麻里に突然話しを振られて、ただ頷く事しか出来なかった。

「じゃあ、やるからには真剣にやれよ。俺はやる気のあるやつにしか教える気ないから。
てか田中が自分から受験勉強教えて欲しいなんてびっくりしたよ笑」

先生はそう言って笑いながら喋りかけてくれた。

先生の顔を見るのが恥ずかしくてつい俯いてしまった。

「じゃあ、とりあえずこのプリントやって出来たら放課後提出な。プリントが終わったら問題集になるから」

それから昼休みが終わるまでずっと3人で喋っていた。


先生と普通に話すのは久しぶりで、ほんとに嬉しかった。
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