先生は私の青春でした
「あの…。これ良かったら食べて下さい」

ドキドキしながら先生の前にクッキーの入った袋を出した。


「なに?これ?」

びっくりした顔で先生がこっちを向いた。

「クッキーです。昨日作って…。それで…。」


緊張しすぎて全然うまく喋れなかった。

「まぢで?ありがと♪」

私がもうどうしていいかわからなくて不安そうな顔で先生を見てたら、先生は笑顔で受け取ってくれた。


「じゃあ、失礼しましたっ!!」


先生に受け取ってもらえたのが嬉しかったのと、恥ずかしすぎて、先生に渡して逃げるように職員室から出てきてしまった。


私の顔は真っ赤だったと思う。


(先生喜んでくれたらいいな…。)

その日は渡せた事が嬉しくて達成感で一杯だった。
< 64 / 226 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop