先生は私の青春でした
次の日ドキドキしながら、先生の所にいつもの勉強を教えてもらいにいった。


(先生クッキーの事何か言ってくれないかな…)

そんな事を思っていても先生は何も触れてくれなかった。


ちょっとショックだったけど、しょうがないかなと思って、先生に挨拶をして帰ろうと思ったら先生に呼び止められた。


「田中。クッキーおいしかったよ。ありがとう。」

先生が私にしか聞こえないように小さな声で言ってくれた。


先生の言葉が凄く嬉しかった。


「かおちゃん!谷口先生にクッキーおいしかったって言ってもらえた!!」

クラブの後、すぐに香織に報告した。


「まぢで?やったじゃん」


「うん。かおちゃんのおかげだよー。作って良かった♪」

「じゃあ、大成功だね♪
私も松井先生においしかったって言ってもらえたんだ!!」


「まぢで!?やったね♪」


香織と話ながらゲタバコに向かっていると、教室の見回りをしていた先生がいた。

「谷口先生だ…」

「ほんとだ。さくら先生にあいさつしてきなよ。私先に帰ってるし」


「谷口先生バイバイー!!」

大きな声でそういうと香織は本当に先に帰ってしまった。
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