先生は私の青春でした
「もっと自分に自信持てよ。さくらちゃんには十分魅力があると思うよ。」


「さくらにはそんなものないよ」

「自分をそんなに下げてもいい事なんてないぞ。」

「でも…。」

「じゃあ、俺が教えてあげようか?」

そういって和也さんは私を大きな鏡の前に連れていった。

「さくらちゃん自分の顔見える?
さくらちゃんの目には、目力って言うか、人を引き付けるものがあると思うんだ。」


「目力?」


「うん。さくらちゃんに見つめられて落ちた男は多いと思うけどな笑。
あと、声とか話し方とかなんか色っぽいし笑。
俺さ、さくらちゃんの笑顔が大好きだよ。疲れててもさくらちゃんの笑顔を見たら元気になれる」

和也さんに、そんなに真剣に褒められたのは初めてで、すごくはずかしかった。

「さくらちゃんが見せる大人っぽい表情も、無邪気に喜んでる所も、すごい魅力的だと思うよ。
だから、もっと自分に自信持って」

お世辞かもしれないけど、和也さんの言葉にすごく勇気づけられた。
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