先生は私の青春でした
―谷口先生―


いきなりこんな手紙を渡してすみません。びっくりしましたよね。


口で伝えたかったけど、先生を目の前にしてしまうと自分の気持ちが全部伝えれない気がして手紙を書きました。


先生はもう気付いているかもしれないけど、私は先生の事が好きです。


現代文も先生に会いたくて、先生に会えるって思ったら頑張れました。

先生と付き合うのは、立場的に無理だってわかってます。もちろん、先生に私の事好きになってもらえるわけないし…


ただ、憧れなんかじゃなくて先生の事本気で好きだってわかってほしくて。

今こんなことを言っても迷惑だし先生のこと困らせるだけだってわかってます。
でも、このまま沢山居る中のただの生徒のまま卒業したくなかった…。

このまま卒業して、生徒と先生っていう繋がりもなくなって先生の記憶にも残らないなんて絶対嫌だったから…。

先生が言っていたように、確かに私達生徒はお客さんかもしれません。

でも、私は生徒としてじゃなく一人の女として見てほしいです。

私は先生ともっと喋ったり仲良くなりたいです…


田中さくら
< 87 / 226 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop