先生は私の青春でした
次の日は先生に会うのが恥ずかしくて、問題集を取りに行けなかったけど、しばらくして久しぶりに先生の所にいった。


先生に会うのは手紙を渡して以来だったからなんだか緊張してしまった。



「先生問題集取りに来ました」

先生の所に行くと、私に気付いた先生が優しく笑ってくれた。

「田中。なんか久しぶりだな。」

いつも通りに話してくれた先生に安心した。


その日は、先生に教えてもらうのは私が最後だったから勉強が終わってからもずっと話していた。



先生も何も言わなかったし、私も何て言っていいのかわかなかったから、お互い手紙の事には触れなかったけど、前よりは先生と仲良くなれたと思う。


うぬぼれかもしれないけど、前よりも先生が笑顔で話し掛けてくれたり、自分の事を話してくれるようになった気がした…。


ちょっとずつ先生に近づけてる気がして、そんな些細な事が嬉しかった。
< 89 / 226 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop