my name
秘密
ガラッと赤木君が教室のドアを開けた。
その音に反応したドア付近の席にいる子達が振り向いた。
「おはよー…」
珍しいものでも見ているかのような顔のまま言われた。
「はよ」
「おはよー」
そして二人で挨拶を返す。
なんとも変な光景。
そこで赤木君とは別れて、自分の席に向かった。
「おはようヒロ!」
「おはよう美衣(ミイ)」
美衣は一番仲のいい友達。
顔がニヤついてるのがまる分かり。
「ねぇ!何で赤木君と一緒だったの!」
「たまたま一緒だっただけだよ」
「うそだね。あたし二人が2ケツしてるの窓から見えたもん」
うそー。
何で見てるんだよ。
「え、何!?ヒロ赤木と仲良かったの?」
あたし達の会話に入って来たのは美衣の彼氏の准一(ジュンイチ)。
准一はあたしの唯一の男友達。
准一とは小学校からずっと一緒で付き合いが長いから。