my name



ここ数日空に話し掛け様と試みている。

けど話し掛け様と思って空の顔を見ると、あの日のことを思い出して前に進めずにいた。


また空に逃げられたくないから。




いつものように10時頃家に帰って、まっすぐ自分の部屋入った。

まぁ、正確には空の姉ちゃんの部屋だけど。


部屋着に着替えようと上着を脱いだ時、隣の部屋のドアが開く音が聞こえた。

その後すぐに俺の部屋のドアがノックされた。

コンコン


空?何の用だ。

まさか慶が言ってたことは本当だった?


「はい」

「入ってもいい…ですか?」

返事をすると遠慮がちな空の声がドアのすぐ向こう側から聞こえてきた。


今脱いだ上着をもう一度着直してドアを開けた。

「何。」


空の顔を見ると苦しいんだか嬉しいんだか、いろんな感情が押し寄せてくる。

まともには見れなかった。









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