my name



「山下は男でも平気だろ?」

「付き合い長いからね。でも好きではないよ!」

「目で追ってたのに?」

「赤木君にそう言われた日から見ないようにしてる」

「好きじゃないなら俺の言うこと聞かなくてもよくね?」

「好きだったってのもバレたくないもん」

「ふーん」

なんか曖昧な気もするけど、本人が好きじゃないって言ってるならいっか。

嫌われてないなら俺も前みたいに戻ろう。


今なら空の顔もちゃんと見れる気がする。

「明日からちゃんと帰って来てくれる?」

「分かった」



空には俺を突飛ばしたきちんとした理由があった。

俺が空を避けた理由は?

俺の勝手な思い込み…。

『嫌われた。
目が見れない。
どうしたらいいか分からない。』


「あ、あと…」

「ん?何?」


謝らなきゃ。

もしかしたら傷付けたかもしれない。










< 65 / 126 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop