MAGICSTORY
私が何も覚えてないと思ったのか、呆れた顔でつぶやいた。



「なんか、街外れの丘の上で倒れている所を近くを通りかかった商人が見つけたとか…」




なんで丘の上??
なんでそんなところに倒れていたんだろう…



フィードはさっき座っていた椅子から立ち上がり私の近くまで歩いてきながら聞いてきた。






「城で身元を調べてもまったく情報がない。こんなことはあるはずないんだ。なあ…みかりんは一体何物なんだ?」



急に真剣な声色になったフィードに対し私も笑顔をなくし真剣に答えようと口を開き




「…私は」


異世界から来たんだと思う


と言おうとした瞬間酷い頭痛に襲われた



「っっ!!??」




倒れこむようにその場にへたり込んだ




「…ぃ、ぉぃ、大丈夫か!?」





焦った声が遠くから聞こえた
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