MAGICSTORY
ざわめきから離れ端から品物を見ていくとガラスの中にピンク色の花が入っている置物を見つけた。大きさは手のひらサイズで持ち運びができる大きさだった。



しばらく眺めていると背後から


「それが気にいったのか?」


と、声をかけられた。



「うひゃっ!?おービビった…いや、気に入ったって言うか綺麗だな~って」



周りの女の子はいつの間にかいなく…というかお客さんがいなくなっていた。先ほどまで賑わっていたのが嘘みたいだ。



「…これくれ」



近くにいた店員に声をかけ慣れた手つきで買い物をするルチェル。



「え!?ちょっと待って!!いいよ!悪いよ」


慌てて止めると「俺の金じゃねーし、国の金だから気にすんな」と美香の説得は封じられた。



国の金はダメだろ~なんてそんなこと言えず二人揃って店を出た。
< 70 / 80 >

この作品をシェア

pagetop