春夏秋冬
あたしと同じ年だよ…何か不思議。
紹介が終わると、あたし達は皆仕事を再開する。
上原くんは泉さんに呼ばれて事務室に呼ばれて消えてしまった。
「上原達也だっけ?あの人かなり好かれてるみたい」
加絵は耳打ちでそう言って先輩達が騒いでいる様子をチラチラ見つめている。
あたしが知る限り、加絵は恋愛経験が無いらしくて好きな人も出来た事がない。
告白された事はあるが全て断って来たとの事。
だから上原くんを目の前にしても何も反応しなかったのかな。
あたしは地元で高校から付き合ってた人と別れたきり、仕事ばかりで恋愛は忘れかけている。
「あの子可愛いよねー、かっこいいより可愛い系!」
「えぇ?かっこいい系じゃない?」
「絶対可愛い系だって!二重で目も大きいし」
上原くんがいないこの空間で、先輩達は喋り合っていた。