春夏秋冬
美緒というのはあたしの名前で、パパが付けてくれた大事な名前。
だからニックネームを付けられたりするのはあまり好きじゃない。
皆からは美緒や美緒ちゃんと言われる。
「今日は新しい子が入ってくるから、よろしくしてやってね」
奥の休憩室から出てきたのは先輩の泉さん。
「分かりました。午後からですか?」
「そうね、午後から広場に集まってね」
泉さんはそう言うとたくさんの資料を持ってオフィスに行ってしまった。
あたしの仕事はワープロを扱う仕事。
だから用事で外に出かける事も、あまりないわけで仕事場に子守っきり。
隣の机は加絵が使っているから喋りながらでも仕事は出来る。
地元の時はバイトが重視だったから、お店のウェイトレスで毎日大変だったから…ここに就職が決まってすごく嬉しかった。
「お昼ご飯、どうする?」