悪魔な彼女っ



顔を真っ赤にしながらぐったりと倒れている静流君。


あちゃー・・今日はもう帰ったほうがいいかな。

あ、でも、メガネ・・はずしてみよ♪


あたしはそっと静流君のメガネをはずし、ぼさぼさの長髪をきちんと直してあげた。


・・・うはぁ。

こうしてみると、結構イケメン。

やっぱりあたしの目に狂いは無かったわねっ!


あたしがじっと静流君のことをみていると、




ガシ




「・・・え」

静流君があたしのうでをつかんでいた。

「静流・・君?」

静流君はまだ充血したうつろな目をあけて、むっくりと起き上がる。

そしてあたしのことをしばしじっと見て、今度はぐいと引っ張ってきた。


「わわっ」


結構強い力。

若干抵抗するも男の力には勝てない。

ぐいぐい引っ張られ、静流君の部屋へと連れられる。



静流君の部屋はとてもシンプルだった。

小型ゲーム機が置きっぱなしの質素な机と、マンガがずらりと並んだ本棚。

そして味気のないベッド。


ん・・なんかベッドが近づいて・・

「きゃっ!」


気がつけばあたしはベッドに倒れていた。

っていうか・・倒された!?
< 27 / 32 >

この作品をシェア

pagetop