kasiraな私
ぽっぽと煙突から出てくる煙は太陽の光に紛れて薄っすら消え、そしてまた濃い煙が立ち昇る。


「・・・あたし、1人になっちゃったんだ」


お父さんの肉体が無くなったと思ったと同時に先が不安になった。


「私はずっと藍の傍に居るよ?」


あたしの隣に居る亜由がぎゅっと手を握ってくれた。


「うん。亜由はどこにも行かないでね?」


「当たり前だよ!」


亜由の笑顔があたしの不安を取り除いてくれた。


あたしはお父さんの欠片を小さな瓶に詰めた。


ペンダントトップになってる小さな小さな瓶に。


あたしとお父さんはいつも一緒だよ。


あっ・・・あたしって意外とファザコンだった?


「頭も喜んでますよ」


あたしの小さな瓶を指差して三枝は柔らかい笑顔を浮かべた。


「へへっ」


あたしはぎゅっと瓶を握った。



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