kasiraな私
「た、タマゴ、割って?」


「分かりました」


カンカンッとタマゴを割っていく三枝。


「ね・・・あたしが組長になったら、あの着物を着るの?」


4つ目のタマゴを割りながら三枝は、


「そうですね。毎日ではありませんが、盃式とか、幹部会とか大袈裟な時だけですけど。取り合えず、一週間後には盃式を執り行いますから。お嬢の組長になられるって事と龍がお嬢の子になるって事で」


・・・盃式?幹部会?


頭痛くなりそっ。


・・・ん?「龍がお嬢の子」?


あいつがあたしの子分って事??


「・・・あたしが組長になったら弟はあたしの子分?あたしの言う事聞く執事?」


「執事?ですか?」


「あっ。なんでもない!!あははっ」


やばっ!あたしの心の声がそのまま声にでちゃった。


「お嬢が組長ならば、龍はお嬢に絶対服従ですよ?もちろん私もですが」


きゃぁ~~!!まじで!


あいつをひれ伏せられるって事?


きゃんっ!それはいいねぇ!!


何だか組長になってもいいかもしれないっ!!


お母さんが着るはずだった着物も着れて、あたしの周りには執事だらけで・・・。


「タマゴ、混ぜちゃいましたよ?」


「あ、良いよ♪ お皿出してもらえる?」


「かしこまりました」


か、かしこまりましたぁ!出たぁ!!


三枝・・・あんたは完璧あたしの執事だぁ!!


って、前からこんなか。


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