kasiraな私
あたしが食べ終わるまで・・・終始見られた。


三枝弟に。


ついでに、あたしが食べたお皿まで洗ってくれた三枝。


あんたは本当にあたしの執事だね。


「さぁ、淹れましたよ」


かたんっ


マグカップが3つ。


三枝が持ってきてくれて・・・


「あっ!ココア?やったぁ!!」


甘いココアの匂いと苦いコーヒーの匂いで一杯のダイニング。


お父さんと一緒に居る時みたい。


ココアを一口含むと、甘くて温かくて、


「幸せ~~」


「そんな顔してます」


「そっかなぁ!えへっ」


「また、よだれたれるぞ」


・・・なんでこいつは一言余計なんだろ?


しゃべらなければ・・・いい男かもしれないのに。


「ふんっ。・・・あ、三枝!今日はどうして来るの遅かったの?」


あたしは弟を睨んで顔をそっぽ向け三枝に話を振った。


「それはですねぇ・・・テキ屋の集計で少々手間取りまして」


「テキ屋?」


「祭りとかの出店だ」


無知だなぁって感じで横から入ってくる三枝弟。


ふんっだ!
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