kasiraな私
ベット棚に置いてあったティッシュで口を拭ってやり・・・


俺の上着も軽く拭き・・・


「ってか、暑いし・・・」


ちんちくりんのベットから落ちるという行動に少々可哀想に思い、俺は上着を脱いで、床側のベットへ寝転んだ。


「落ちない様に・・・支えてやるんだからな!」


今、思えば・・・上着を脱ぐ必要は無かった。


暖房の気温を下げれば良かったんだ。


気付いた頃には布団の心地よさに酔いしれていて、さっき俺がリモコンを置いた机まで起きる気になれなかった。


「お父・・・さん」


寝言か?


背を向けて寝てやってた俺だが、後ろでそんな寝言言われちゃ・・・敵わねぇーな。


寝が入りを打ち、ちんちくりんの顔を覗くと、瞑った目から涙が零れてた。


「どんな夢みてんだよ・・・」


起こさない様に、そっと涙を親指で拭ってやった。


コイツが抱いてたくまのぬいぐるみはこいつに半分潰されてた。


これまた起こさない様にくまを救出し・・・


「これ、気持ち良いな」


肌触りが良くて思わず俺もくまを抱き締めた。


片腕でくまを抱いてちんちくりん側の手でコイツの髪を撫でながら俺も寝に入った。


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