kasiraな私


とうとう・・・組長になってしまったあたし。


あたし、本当に大丈夫かなぁ?


自分で自分が心配だ・・・



「襲名式が終わったばかりで恐縮ですが、盃式に移させて頂きます。三枝龍。前へ」


一息つく暇もなく先へと進める媒酌人。


「はい」


いつもより低い声で返事をする龍。


黒いスーツが決まってて・・・あたしは錯覚したんだ。


こいつが、かなりかっこよく見えた。


男ってずるいよね。


スーツ着るだけでびしっとしてさぁ。


何故かかっこよく見えちゃう。


あたしの前で静かに頭を下げ、正座した龍。


媒酌人が盃をあたしの前に置き、酒を注ぐ。


「当代が三枝龍を子として認めるのであれば、お気持ちの分だけ残してやって下さい」


はいはいっ。認めますよ。


精々、あたしに尽くしなさい!!


あたしは再び鼻を曲げて酒を少し飲み干した。


ゆっくり置いてあった場所へ盃を下ろす。


喉が・・・ヒリヒリいってきた////


頭もふわふわしてるよ?


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