kasiraな私
「彼氏ってどう言う事だ??お父さんは何も聞いて無いぞ!!」


「い、痛いよ!」


藍の両肩を掴んでる俺を眉を細めて見る娘・・・


娘も16歳。年頃の女だ。


男の1人や・・・2人。居てもおかしくは無い。


美穂に似て可愛いからな。


男がほっとかないだろう・・・


「本当に居るのか?」


「・・・・・・」


「藍?」


俯く娘の顔を覗きこむと、くくっと笑いと共に、


「あたし16歳だよ?」


俺は藍の言葉に頬が引きつった。


「歳と男は関係な~い!!お父さんより強くていい男じゃないと認めないからなぁ~!」


俺の発言を無視して、


「早くご飯食べちゃってね?そろそろ出かけるから」


俺に一言かけると藍は寝室を出て行った。


ベットサイドに置いてある煙草に火を点け窓際に立ち、日の光を浴びた。


「男かぁ・・・」


早いもので娘が産まれて16年。


産まれた時はここまで娘を可愛がれるとは思ってもみなかった。


それが今じゃ・・・俺が娘に干渉し過ぎときたもんだ。


俺は太陽の光を目を細めて眺め、美穂に感謝した。


「大きくなったぞ。お前の分身は」


煙草を灰皿に擦りつけ、俺はダイニングへと降り立った。
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